ほなね、私はどんな感じで漫画の原稿をやっとるかというと

よう、お前たち。元気に漫画描いとるか。俺はぼちぼちだ。

ありがたいことに拙著の漫画のハウツー記事漫画の描き方本をたくさん読んでもらって「漫画が描けました!」「同人誌を出せました!」というお声をWaveboxやメールで結構いただくようになった。それはね、ワイの本がすごいんじゃなくて君たちがちゃんと行動して成し遂げたのが偉いんや。誇ってくれ。あと同じジャンルになった時は本買わせてくれ。

また、そういう嬉しいご報告と同時に創作活動に関するお悩みをご相談いただくことも増えてきた。

でも、ごめん。偉そうにハウツー書いてるけど、ワイの漫画の制作スタイルはカスや(山岡さんの鮎はカスや)。具体的になにか聞かれた時にいいアドバイスをできるような堅実な作り方をしていない…。

そういうわけで今回の記事は私がいかに様子がおかしい原稿制作をしているかを開陳する実際の拙作同人誌のメイキングです。珍獣を見るつもりで見てくれ。

この記事で取り上げる拙作同人誌について

この記事で取り上げる漫画は以下の拙作同人誌です。二次創作ですのでご了承ください。

https://booth.pm/ja/items/6693629

本文サンプルはこちら

2025/3/16開催のHARU COMIC CITY 34(G魂16)で発行した機動戦士Gundam GQuuuuuuXの二次創作で、エグザべくんがマニュアル操縦もちゃんとうまいっぽいのでサイコミュとかない普通のザクで活躍してるところが見たいな…って思って描いた漫画です。

先行上映直後に勢いでイベント申し込んでテレビ放映開始前に出した本なのでテレビ放映も佳境の今見ると色々アレだけどそこはご容赦ください。あと2話でどうなるんだ…。

道具とか

最近はもっぱらiPadで描いています。miniとAirの2台でやってます。アプリはクリスタです。効果と描き文字以外はすべて完全再現Gペンの1ミリで描いています。単位は慣れの都合でミリとQにしています。余裕ある時は表紙のレイアウトにAffinityDesigner使うこともあるよ。

データをクリスタのクラウドで同期しておいて、iPad Airとmini使い分けて台所とか寝床でちまちま描く生活しつつ、気持ち的に余裕がある時は居間のちゃぶ台において作業しています。ネカフェやコワーキングスペースで作業することも多い。

仕事部屋にパソコンと液タブもあるけど躁うつ病やってから集中力がカスになって長時間机につけないんですね。仕事も騙し騙し途中に別の作業を挟むことでなんとかリフレッシュしてやっています。

制作期間

1/18に忍たま・孤独のグルメ・ジークアクスを3本はしごして、次の日もう一回ジークアクス見に行って、1/21にはもうなんか3/16の春コミにガンダムのオンリーあるし行ったるか…って申し込んでた。最初は感想とらくがきの本予定してたけどなんか…メカが描きたいのと気に入ったキャラの活躍が見たくて普通に漫画になってた。2ヶ月もないのにようやったな。

流れは大まかにこんな感じです。

  1. ジークアクス初鑑賞(1/18)

  2. 3/16春コミ申し込み(1/21)

  3. ネーム(下書きも兼ねてる)をやる(1月いっぱい)

  4. 2月はのべ3週間くらい体調崩したりでなんも進んでない。サボってもいた(カス)。

  5. 別作品の推しぬい自作したら裁縫にハマる。

  6. 原稿の作画にやっとちゃんと手を付ける(3/11)

  7. 朝8時に脱稿(3/14、ちなみに10時が締切だった)

こうやって見ると実作業10日くらいです。なんで?

制作フロー

今回の制作フローはおおかたこんな感じです。商業誌とか同人誌でももうちょっと余裕ある時はもっとちゃんとしている。

  1. 描きたい内容をなんかヘラヘラしながらツイートする。同人誌の時はページ数も20ページくらいが多いしプロットはわざわざ文章で作らないことが多いです。

  2. 商業誌サイズの原稿マンションを建てる。商業と同人で仕上がり感を揃えるのにツール設定わざわざいじるのが面倒なのと、絵が大味なので縮小するといい感じに粗が飛ぶからです。

  3. ネーム兼下描き。デジタルのペン入れはなんぼでも描いたり消したりできるのでここは大雑把でいいものとしています。あとで泣きます。
    セリフを先に一気に埋める方が多いと思いますが、私はコマ割り→絵→セリフです。どうも視覚優位思考らしいので絵が思い浮かばないとセリフでてこないんだよな。

  4. あとがきや奥付などの事務ページを埋めて進めた気になる。でも楽をしているように見えてここを後回しにすると発行日や連絡先を間違ったりします。入稿直前のドブカス判断力で事務作業はできません。本当は印刷所の予約もこのあたりで済ませたい、ギリギリまで間に合う印刷所を探しているのでなかなかできない。

  5. 1ページ毎にペン入れ→効果・背景→仕上げを繰り返す。普通の人は全ページのペン入れ→全ページの効果・背景→全ページの仕上げといった感じにまんべんなく進める方が多いかと思いますが、私は集中力がカスなので1ページ毎に作業する事で達成感を得ています。「ザク、アオリ」とだけ書かれているクソデカいコマを見てネーム兼下描きの時の自分をひっぱたきたい気持ちでいっぱいになります。そういう時は泣きながら改めてちゃんと下描きをします。
    ちなみに最近(去年末あたりから)は背景やメカを定規ツールやベクターレイヤーを使わずにほぼすべてラスターレイヤーにフリーハンドで描くようになりました。描きたいのはきれいな絵じゃなくて内容だな〜と思ったため。直線が欲しい時はiPadに物理で定規当てています。データサイズも軽くなったし、きれいな絵を描かなきゃってプレッシャーがなくなって気持ちがだいぶ楽になった。

  6. セリフの打ち込みをして、作業中の商業誌サイズから印刷原寸のA5ドブ付きサイズに書き出す。クリスタはサイズを変えて出力する時にトーンの線数を自動で再計算してくれる機能があるのでいいですね。フォントはmojimoを入れておくと漫画っぽいフォントがだいたい揃うのでおすすめです。ネームの時にも書いていましたが、視覚優位すぎてセリフを後回しにしているため、同人誌だとここまでセリフが入ってないコマもあるので一生懸命考えます。(商業誌の時は流石にネーム提出までに埋めます)

  7. 締切まであと6時間なので3時間で表紙を作ります。本文をかなり頑張った本(めちゃくちゃ急いだというのは別としてもMSをいっぱい描いていて頑張った)なのでキャラの立ち絵+本文のかっこいいシーンのコラージュという感じにしました。時短かつかっこいい表紙にできたと思う。3時間でなんとかなった、うひ〜。
    ちなみにですが私は色塗りがめちゃくちゃ苦手です。色彩検定2級が泣いておるぞ、理論はあっても技術がないんですね〜トホホ〜。グレーで陰影まで塗ったあと色はグラデーションマップで付けています。

  8. 本文・表紙共に入稿用に書き出して圧縮して印刷所に入稿して脱稿です、お疲れ様でした。割増の締切2時間前でした。もっと余裕を持とう…。

以下に本文のタイムラプスを貼っておきます。こんな感じで描いています。

https://twitter.com/hisanori_natano/status/1899552242035994992?t=VTPNH4j2bvb-CGl0WpBILA&s=19

おわりに

いかがでしたか?(いかがでしたかブログ)
ページ数大した事ない本だけど、メカ作画が多くて大変なのに計画性なさすぎる。まったく参考にならない原稿スタイルなことがおわかりいただけたかと思います。

皆さんはこうならないようにがんばってください。
逆に言えば余裕があるうちに毎日頑張れば10日で本は出せるということです。

友達の目の前で作業するとその手の速さでなんでいつもギリギリ入稿なのよ!!と言われますが、余裕がなくなって3000円のユンケルをぶち込んでなんとか締切前3日で作業を終わらせることを手が早いとはいいません。ウサギとカメで勝ったのはカメさんです。私もなれるならカメさんになりてえよ🐢


【重要・2026/04/30】
ノウハウ系記事に関して、作業途中の実物や成果物を見せてくださらない方からの完成報告と感謝の匿名コメントは虚無を褒め返してあげなきゃいけないの本当ダルいから今後は一切いらないです。疲れました。
作品見せてくれる方の話はいっぱい聞きたいです。