肥えている。
自分のことを太っているとかデブというと自尊心がガリガリ削れていく音がするので、精神衛生上の都合で己の状態を形容するのに肥えているとか横幅があるという言い回しをしているがまあ実態としては太っている。
だが最近ダイエットを楽しいと思っている。元が元なので大したことではないが成果も出ている。今日はその話を少ししようかなと思う。
どうしてそんなに肥えちゃったの
具体的な数字を出すのは流石に恥ずかしいのでぼかすが、どのくらい肥えているかというと同じ背丈の細〜い人が2人分くらいの体重がある。
元々細かったわけでないにしろ、なんでそんな太っちゃったの?って感じなんだが話は2020年まで遡る。
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商業誌の漫画連載がよくない終わり方して双極性障害(いわゆる躁うつ)になる
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当時兼業で働いていた会社がコロナで傾いて人員削減にあい無職に
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色々手に職はあったため、運よくいい会社に転職成功して収入が2.5倍くらいになる
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コロナ禍は依然終わらず在宅勤務が続く
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鬱で気分が塞いで家から出るのが本当におっくうでUber Eats頼りになる(収入が上がったので出前がちっとも怖くない)
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一定金額以上払わないと送料が割高になるので2食分ぐらい…と思ってたくさんオーダーする
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でも結局一食で食ってしまう
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コロナ禍が落ち着いてからも生活態度は変わらず、2020〜2023までの間で気付くと30kg増えていた
しばらくは躁うつ状態のほうが勝って日々を過ごすのでいっぱいいっぱいだった。それでも地道に治療続けて2023年の終わり頃になってやっと少し元気が出てきて外に遊びに行くようになったり同人活動に復帰したりした。
ダイエット2024、ヌルっと挫折
ダイエットをしようと思いはじめたのはそんな折の2024年の春。
時々、普段の日記で話題にするがプロ野球が好きだ。九州生まれ九州育ちなのに多感な時期に大スター新庄剛志に脳を焼かれて北海道日本ハムファイターズのファンだ。なので今は監督としてもいいチームを作ってくれていて本当に野球を見るのが楽しい。ただ現在は関東在住なのでおいそれと北海道にはいけない。日ハム自慢の新球場・エスコンフィールドは奇跡的にいろんな都合が整ったときにだけ行ける夢の国だ。なので仕事の休みとか行けそうな球場の都合とかがビタっとあった時にはなるべく関東のビジター球場に赴くようにしている。
そんな感じでオープン戦のヤクルト対日ハムを見にリーグが違うこともあって普段はめったに来ない神宮球場へ。……もしこれを読んでるヤクルトファンの方がいたら私が肥えているのが完全に悪いので、気を悪くされないでほしいのだけど、神宮球場の座席は元々そんなに広々とした感じではない。そこに私のような肥えた人間が訪れるとどうなるだろうか。ギッチギチである。
これ以上太ると大好きな野球観戦も満足にできなくなってしまう…大体自分よりずっと体格もよくしっかり鍛えられた筋肉の重さで重たい男性アスリートの野球選手と同じくらい体重があるのはどういうことなんだ。よくないぜ。
これがダイエットをしようと思ったきっかけである。この件があってインストールしたままほったらかしていたあすけんを再開したり、たまたまその頃近所に生えてきたちょこザップに入会して運動をはじめるが、結論から言うと2024年のダイエットは頓挫する。
意志が弱い、そして、わからない
あすけんもちょこザップもいいとこ3日坊主であった。正確にはひと月に一度くらい思い出した時にいや~ちゃんとしないとな…って3日くらい続けてまあそのくらいで飽きて辞める…を2024年の間は毎月やっていた感じだ。月刊三日坊主。か弱い、意志が。
ストレスを食うことですべて発散していたのであすけんの摂取カロリーのゲージは毎日真っ赤だった。当時商業誌のネームをずっとボツになっていて頭を使うにはうーーーん糖分!!!と甘い物も無尽蔵に食べていた。やがてあすけんの女こと未来さんに虚偽申告をするようになった。だけど実在人物じゃないとしても人の姿をしたものに嘘を付くのが良心が痛んで次第に入力自体をしなくなった。
そしてセルフのジム、なにもわからない。
マシンの使い方がわからない、タブレット映像で解説が設置されてはいる、だが自分にちょうどいい負荷がわからない、そもそも自分に必要な種目がわからない、なにを鍛えたら自分がどうなるのかわからない。
もし私がせいぜい標準体重プラス5キロとかでお腹が出てきたから腹筋を鍛えるか…とか、半袖半ズボンの季節になってきたから腕や足をシェイプアップするか…とかだったら目標はもっと早く見つかったと思う。だが私のフトリティはそんなものではない。体重は細い人2人分ある。全身すべてに問題がある。
問題が多すぎるとうまく優先度を付けられない人はどうなるだろうか。思考停止である。
こうしてあすけんは完全無視で通わないちょこザップに月謝だけ払い続ける人間の完成である。
運動嫌い、ダイエットの屍
ちょっとだけ先述したが元々細かったわけでない。ダイエットに挑戦したことも何度かある。あすけん、リングフィット、フィットボクシング、プール、ジョギング、ウォーキング…人生を振り返ってみれば失敗ダイエットの死骸が山になって積まれている。
昔から家族が割とファッションに興味を持てば色気づきやがってw、ダイエットをすればデブが走りよるぞwなどとあげつらうタイプだったのもあり(あげつらう割には身なりや体型そのものも笑うので本当にどうしたらいいかわからない)、どこかで自分なんかがダイエットしてもな…みたいにうっすらどうせ無駄なんじゃないか…という気分がつきまとう。
そして多くの運動嫌いは同じような体験をしている気がするが、小中学校での体育でもどうにもならない身体能力の差で成績をどうこうされたりお前はダメだと言われたりというのももちろんある。
私たちの世代はちょうど通信簿が相対評価から絶対評価になった前後で、体育教師は「運動音痴のお前らも真面目に授業に受ければ通信簿に5がつくぞ」と言った。自分含め教室の隅でずっとお絵かきしててかけっこ苦手な人間もそれを信じて真面目に授業を受けた。
が、結局は授業態度はちゃらんぽらんだがかけっこが早いフィジカルエリートにしか5はつかなかった。それでなんか…運動って報われなくてやだな…という気持ちはモリモリ醸成されて今に至る。
肥満で人生を損したくない
時は流れて2024年末。
ものすごく久しぶり、5年ぶりくらいに二次創作でコミケに出た。コミケでの出来事の諸々は当時の記事を参照していただくとして。しばらく出ないうちにコミケは色々仕組みが変わっていて、自分が配置されていた確か東5ホールの搬出には佐川急便が来ていたのだけど、佐川急便での搬出にはなにか色々WEBから申し込みしないと行けないらしかった。め、めんどくさいな…着払い伝票貼ってホイお願いします…がいいな…と思ってゆうパックが来ている東7まで段ボール箱の荷物を抱えていくことに。
膝が、膝が痛い。息切れもひどい。
東7ホールって2万キロくらい先にあるのかと思った。あまりにもヒーヒー言いながら、休み休みでしか荷物を運べないので、当日お手伝いしてくれた普通体型の友達にとても心配された。
春先に神宮球場で座席ギチギチになってしまった記憶がよぎる。あまりに度を越して太るとすべての趣味に支障が出るのでは???
いやだ、野球も見に行きたいし同人誌即売会にも出たい。見てくれが醜くても構わない。長生きも別に望んでない。でも趣味が楽しめなくなるのは本当にいやだ。このあたりで最低限の健康を手に入れたいと思いはじめる。
以前読んだ「ヤクザときどきピアノ」というヤクザルポライターの人が脱稿ハイになって見に行った映画でダンシング・クイーンを聞いて天啓を受けピアノを習いはじめる…というめっちゃくちゃおもしろい本があるのだがその一節がよぎる。
生涯学習は素晴らしいと嘯きたいのではない。何かをはじめるのに年齢は無関係と自己啓発をしたいのでもない。現実は残酷で不公平だ。どうせみんなくたばるのだ。では鬱々と人生を送ればいいのか。嫌だ。じゃあどうする。明るく笑い飛ばすしかない。
レッスンは冒険であり、レジスタンスだ。
ピアノは人生に抗うための武器になる。
俺は反逆する。
残酷で理不尽な世の中を、楽しんで死ぬ。
(CCCメディアハウス刊)
俺も反逆するぞ、人生に。
ダイエット2025、ジム通い
とはいいつつ、仕事の多忙とか新しい同人誌の制作、体調不良などで3月まで特に行動は起こさずいた。ただ今度こそ本気で痩せたいぞという気持ちはあって、チョロいので4月は何かをはじめるのにいい時期だ!と思って4月からまたダイエットをはじめることにした。
まず、自分を一切信用しないことにした。
セルフのジムがなにもわからない。あれだけ運動に親しみがない人も楽しく続けられるように作られたリングフィットもフィットボクシングも続かなかった。ひとりでこの戦いを乗り切るのは多分無理だ。きっと導いてくれる先生が要る。
なのでトレーナーさんがついてくれるジムに申し込んだ。マンツーマンで教えて貰えるパーソナルジムをいいな…と思ったがさすがに尻込みする金額だったので、つきっきりではないが3〜4人で個別のメニューを様子見ながら指導してもらえるセミパーソナルというタイプのジムにした。これなら週2で通っても月2万弱だ。怠惰で頼り切っていたUber Eatsや見ないのに入りっぱなしだった動画サブスクをいくつか辞めればいい。
ただ運動を人から習う事や人に見てもらいながら運動することを正直怖いと思っていた。前述の家族からのあげつらいや小中学校での体育の思い出がいい年こいた大人になってもずっと上着の裾を引っ張ってくる。
まあ全て杞憂だったのだけど。
ジムでのトレーニングは正直これまでのなにか物事を教えてもらう経験の中で最も楽しいものだった。
はじめてのトレーニングは肉体的にはとてもしんどくて、マシンやベンチプレスはネットで見た同世代の同性の平均値のおもりなんてとてもじゃないが無理だったし、初回のセッションのあとは筋肉痛は3日遅れでやってきてその後4日くらい動けなかった。
それでも楽しかったから2回目の予約を入れた。
カプコンのゲームでしか見たことないような首と腕と脚が同じくらいの太さあるムキムキのトレーナーさんは信じられないくらい朗らかで親切で教えも丁寧だ。多分その人からしたら屁でもない5キロのおもりを息切れしながら持ち上げる自分をナイスファイトです!と白い歯を見せて褒めてくれる。1つ上のおもりに上がる時などは祭りでもはじまるのか?ってくらい盛り上げてくれる。音を上げたら音を上げたで続けていればいつかできるようになるからと応援してくれる。楽しすぎ。
例えが圧倒的に間違っている気もするが、絶対に自分より生き物として強い上位存在にこんなに良くしてもらえるの、かわいがられている小型犬とかってこういう気持ちなんだと思った。違うと思う。
商売なのでお客が嫌になって逃げてしまったら意味がないのでやさしいのはもちろんそうだと思う。それでも真摯に接してくれて自分の成果が上がることを喜んでくれる人がいるのはとてもやりがいがある。
トレーナーさんは発破をかけてくれる時にいつも「いいですね、自分を追い込んでいきましょう!」という。トレーニングはあくまでも己との戦い・己の目標との向き合いで、トレーナーさんはそれをサポート・応援してくれる役割で実際頑張るのは自分自身だ。
同じ回にトレーニングを教わっている他の会員さんとも時々話すがそれぞれレベルが違うし運動はやっぱり苦手だけど健康のためだとか結婚式までに痩せたいとか各々自分自身が頑張る理由があって頑張っている。
人と比べられるよりも先に自分の目標を決めて自分のペースで頑張るこういう教わり方をしていれば私は運動のこと嫌いにならなかったと思う。もちろん私が出会ったトレーナーさん個人やジムの環境が殊更大当たりなのも大きいのだが、マッチョは優しさと自分への向き合いでできていると思った。
マッチョ(物理)ってマッチョ(思想)じゃないんだ。
現在は週1〜2で通っているが本当に楽しいので近いうちに週3にしたい。
現状と今後
ジムに通いはじめて成果は出ているのかというと、4キロ落ちた。あと筋肉痛は翌日に来るようになったし、2日で痛みが引くようになった。心なし階段の昇り降りも苦じゃなくなった。元が元なので割合的には微々たるものなのだけど、結構大きな成果だと思う。
まだ4キロのダンベルをトレーニングに使うと全然重いと感じるが、これを体に内蔵していたと思うと…そりゃ重いよな…となった。
あと、あすけんも再開した。今は未来さんに嘘はついていない。カロリー制限は「食う量減らせ」ではなく「このコストの中で最大限量食えるデッキを組め」であると気付いてからかなり楽しい。ゲームじゃん。

今後どうしたいかというと、とりあえず一括で6ヶ月分ジムの契約をしたのでその間にもう10キロくらい頑張りたい。そのあとは時間かかかっていいので一度標準体重になってみたい。
野球場の座席に気分よく座って、同人イベントの荷物を息切れせずに運べるようになって一生楽しく趣味をやって人生遊びきって満足してから天寿を全うするために今後もダイエットやっていきたいと思う。
また時々日記で報告しようと思う。